目的:本研究の目的は,熟練保健師と研究者が脊髄小脳変性症患者への活動の改善にともに取り組んだことによって,熟練保健師が実践を変化させる過程を明らかにすることである.
方法:アクションリサーチを用いた.参加者は,熟練保健師4名であった.研究者は,大学教員1名であり,会議への参加による相談等を行った.
結果:熟練保健師は,脊髄小脳変性症患者に関わりにくさを感じていた.そこで,熟練保健師は,研究者と共に脊髄小脳変性症患者に共通する地域課題を明確化したことで,自己の役割に気づいた.そして,根拠に基づいたよりよい活動に転換した.その後,Plan/Do/Seeを強化したダイナミックな活動に変化した.
結論:熟練保健師が実践を変化させる過程は,地域課題を分析し,活動をまとめて公表しながら活動を改善させるものであった.