日本公衆衛生看護学会誌
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研究
行政保健師の地域診断の実践状況とその関連要因
小川 克子安藤 陽子河原田 まり子
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キーワード: 保健師, 地域診断, 自治体
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2018 年 7 巻 1 号 p. 32-41

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抄録

目的:行政保健師の地域診断の実践状況と関連する要因を明らかにすることを目的とした.

方法:都道府県保健所・市町村保健師を対象に,無記名自記式質問紙による郵送調査を行った.対象特性9項目,地域診断実践状況29項目,影響要因8項目を調査した.地域診断実践状況を確認後,対象特性・影響要因との関連について重回帰分析を行った.

結果:187施設888名に質問紙を配布し,249名(28.0%)の有効回答があった.「実践していない」群が7割を超えた項目は7項目だった.重回帰分析の結果,実践には「現部署での地域診断実施」「地域診断の必要性についての認識」「部署外からの助言・指導」の3項目が有意に関連していた.

考察:地域診断の実践は,潜在化した課題の捉え方や統計学,疫学の活用が課題であり,職場内環境が実践に関連していることが示唆された.

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© 2018 日本公衆衛生看護学会
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