日本公衆衛生看護学会誌
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研究
成果創出に至った保健師活動における保健師の役割の類型
東 美鈴松田 宣子
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2018 年 7 巻 2 号 p. 91-99

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抄録

目的:成果創出に至った保健活動における保健師の役割の類型化を行うことである.

方法:先行研究及び5名の保健師への面接調査より抽出した30項目からなる質問紙を用い,全国の保健所統括保健師に選出を依頼し,事例に係わった保健師から回答を得た.分析は記述統計及び主因子法,バリマックス回転による探索的因子分析を用いた.

結果:235名のうち30項目に回答のあった205名(有効回答率41.5%)を分析対象とした.成果創出役割項目は4点満点中2.58点から3.71点で,探索的因子分析の結果,25項目6因子に精錬され,「戦略と政策提言」「生活実態の把握」「地域連携の推進」「変革への課題の判断」「住民等の主体性の醸成」「モニタリングと継続支援」に類型化された.

考察:類型化された6つの役割により,健康課題に対し地域の変革を図るという変革の促進者の役割が示唆され,この役割を発揮することが保健師本来の役割の発揮に繋がると考える.

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© 2018 日本公衆衛生看護学会
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