日本公衆衛生看護学会誌
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研究
職場のソーシャルキャピタルと健康関連QOL
―中学校教諭を対象とした横断研究―
松原 智井上 幸子
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2019 年 8 巻 1 号 p. 52-61

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抄録

目的:中学校教諭の職場のソーシャルキャピタル(以下SC)と健康関連QOLの関連について検証する.

方法:A県中学校の教諭692名に無記名自記式調査を行った.職場のSC尺度,SF-36v2,基本属性,勤務状況等を尋ね,郵送にて回収した.

結果:欠損データを除き339名を解析対象とした.重回帰モデルで分析した結果,結合型,橋渡し型,リンキング型SCはいずれも精神的健康度(β=4.331, CI: 2.352–6.310; β=2.607, CI: 0.921–4.293; β=3.566, CI: 1.797–5.336),役割/社会的健康度(β=3.882, CI: 1.336–6.428; β=2.446, CI: 0.296–4.596; β=2.668, CI: 0.387–4.948)に有意に関連していた.身体的健康度には関連がなかった.

結論:中学校教諭の職場の3つのSCを醸成することは,健康関連QOLを高める可能性がある.

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© 2019 日本公衆衛生看護学会
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