目的:60歳以上の地域住民がもつ認知症高齢者に対するサポートの実施意向の実態を明らかにし,さらに,個人属性,認知症の人に対する態度,地域に対する思いとの関連を明らかにする.
方法:大都市に居住する225名を対象に,無記名自記式質問紙調査を実施した.個人属性,認知症の人に対する態度,地域に対する思い,サポートの実施意向をたずね,統計分析にはχ2検定とFisherの直接確率検定,t検定を用いた.
結果:有効回答は176名(有効回答率78.2%)であった.実施意向「あり」130名,実施可能内容は「観察」102名,「話し相手」87名,「家事の手伝い」14名であった.実施意向の有無は,認知症の人に対する態度尺度の総得点と,地域に対する思いのうち積極性,協同による充実,行政との対等な関係と関連があった.
考察:住民は観察や話し相手を引き受ける意向を示していた.よりよい地域づくりに向けた意識と認知症の人に対する態度が否定的であるよりも肯定的である方が,住民は認知症高齢者へのサポートの担い手になり得る.