日本植物病理学会報
Online ISSN : 1882-0484
Print ISSN : 0031-9473
ISSN-L : 0031-9473
微生物に対する放射線の影響 (第3報)
稲胡麻葉枯病菌分生胞子発芽に及ぼす紫外線の影響 (その1)
正子 朔
著者情報
ジャーナル フリー

1959 年 24 巻 2 号 p. 104-108

詳細
抄録
人工太陽灯の殺菌効果は殺菌灯に遙かに及ばない。これは殺菌に有効な2537Å線が殆んど含まれていないことによるのである。分生胞子は水浸によつて急激に紫外線に鋭敏になるがその原因は未だ不明である。しかして紫外線による殺菌効果の有無を分生胞子の発芽によつて検定する場合には, 発芽の遅滞があるので少なくとも24時間以上経過後発芽率の検定を行わないと誤りが多い。稲胡麻葉枯病菌の菌系間には紫外線に対する感受性の異るものがあり, 第58号菌は第13号菌よりも鋭敏なようである。
著者関連情報
© 日本植物病理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top