日本植物病理学会報
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モモの新病害いぼ皮病
我孫子 和雄北島 博
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1970 年 36 巻 4 号 p. 260-265

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抄録
1. 1965年神奈川県下でモモの枝幹に多数のいぼを生じ,病勢が進むと枝の表面が粗ぞうになり,夏季には樹脂を分泌する新病害を発見し,モモのいぼ皮病と命名した。
2. 本病の病原菌はその生活史において子のう胞子時代(Physalospora)と柄胞子時代(Macrophoma)を有する。
3. 本菌は無傷接種,付傷接種のどちらでもモモの枝に侵入して発病させる。
4. 本菌は13種の植物に対する接種試験の結果,モモだけを寄主とすることが判明した。
5. 本菌を既知の類似菌と比較したところ新種と判定されたので,Physalospora persicae Abiko et Kitajima sp. nov.とした。
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