抄録
1. Aphanomyces raphaniの遊走子は病土中で宿主(カンラン)子苗胚軸に集積する。
2. 宿主子苗胚軸上にはニンヒドリンで特異的に発色する箇所,エオシンで特異的に染色される箇所が存在する。
3. 遊走子は宿主胚軸上のエオシン被染色箇所に集積する傾向が認められた。
4. 宿主子苗の胚軸からの分泌物は,本菌遊走子を誘引する。
5. 宿主子苗の胚軸からの分泌物を酸性,中性,塩基性に分画し,その遊走子の誘引活性を調べると,塩基性分画に強い活性が認められた。
6. 塩基性分画中に検出された16のアミノ酸と他の2つのアミノ酸は本菌の遊走子を効果的に誘引しなかった。