抄録
静岡県浜北市で分離したヤブカラシの斑点細菌病菌Pseudomonas cissicola (Takimoto,1939) Burkholder, 1948について分類学的再検討を行なった。本菌は掩元(1939)の原記載とは,鞭毛,ゼラチン溶解,リトマス牛乳反応,デンプン糖化,ウシンスキー氏培地における色素生産,5Cでの発育,グルコース,スクロース,ラクトース,グリセリンからの酸産生等の諸性状において異ったが,ヤブカラシにおける病原性,病徴では一致した。そこで本菌をP. cissicolaと同定し,その細菌学的性状の記載を修正するとともに,菌株PC1を本菌のneotype strainに指定した。