日本植物病理学会報
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Pseudomonas alboprecipitansによるシコクビエ褐条病
西山 幸司西原 夏樹江塚 昭典
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1979 年 45 巻 1 号 p. 25-31

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抄録
1975年9月に栃木県および熊本県で,シコクビエの葉鞘から葉身にかけて褐色の条斑を生じるわが国では未記録の一種の細菌病が発生し,その後毎年7∼9月に発生を認めている。また1977年8月には香川県下でも同様な病徴を示すシコクビエが発見された。罹病植物からの分離細菌はシコクビエのほかトウモロコシとアワにも病原性を有し,病徴を再現した。病原性と細菌学的性質の試験結果から,供試細菌をPseudomonas alboprecipitansと同定した。P. panici, P. setariaeおよびP. eleusineaeはいずれもP. alboprecipitansの異名であると判定した。病名はシコクビエ褐条病(bacterial brown stripe)とすることを提案した。
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