日本植物病理学会報
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キュウリモザイクウイルス, Peanut stunt virusおよびキク微斑ウイルスの遺伝的解析
花田 薫栃原 比呂志
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1980 年 46 巻 2 号 p. 159-168

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抄録
キュウリモザイクウイルス(CMV)の4系統, Peanut stunt virus (PSV)およびキク微斑ウイルスの核酸(RNA)は,ポリアクリルアミドゲル電気泳動により4つまたは5つの成分(分子量の大きい方から順にRNA1, RNA2, RNA3, RNA4, RNA5とよぶ)に分けられ,大きい方から3つの成分が感染に必須であった。CMVの3系統, PSVおよびCMMVのRNA1-4の分子量を決定した。CMVの系統間およびCMMVとの間でRNA3を交換してえられたPseudo-recombinantの性質を検討したところ,血清型はRNA3が,ササゲおよびキュウリの病徴はRNA1+2が支配していた。さらにCMVの系統間でRNA1とRNA2の交換を行い,ササゲの病徴はRNA2が決定していることを明らかにした。
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