日本植物病理学会報
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イネ白葉枯病菌の繊維状ファージXf2の物理化学的性質
上運天 博脇本 哲
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1980 年 46 巻 3 号 p. 315-321

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抄録
Xanthomonas campestris pv. oryzaeの産生する繊維状ファージXf2の物理化学的性状を明らかにした。ファージ増強液を濃縮,分画遠心法により部分純化し,更にCsCl平衡密度勾配遠心法により純化した標品を化学分析に供した。Xf2 DNAの塩基組成はアデニン:グアニン:シトシン:チミニン=22.7:30.4:25.8:21.1であり, Xfのそれと類似していた。塩基組成および融解曲線はXf2 DNAが一本鎖であることを示唆していた。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動はXf2の外被蛋白がmajorおよびminor proteinから成っていることを明らかにした。minor proteinは43のアミノ酸残基からなり, XfおよびEscherichia coliの繊維状ファージとも異なっていた。histidine, cystine, phenylalanineは含まれておらず, 15分子の疎水性アミノ酸が含まれていた。Xf2のmajor proteinの分子量はアミノ酸分析の結果より4,740ダルトン,またmajor proteinの分子量はゲル電気泳動より, 56,000ダルトンであることが明らかになった。
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