抄録
未報告のHibiscus heterophyllusのてんぐ巣病がオーストラリヤ,クィーンズランド州で発見された。罹病植物には典型的なてんぐ巣症状,節間の萎縮,葉の黄化および成熟葉の葉縁の着色がみられ,花蕾の着生はいちじるしく阻害された。罹病および正常植物の葉柄と茎部の組織と細胞について光学顕微鏡と電子顕微鏡によって比較観察をおこなった。マイコプラズマ様微生物(MLO)が罹病植物の師管部に認められ,本病はマイコプラズマ病と判明した。これらのMLOは螢光顕微鏡下でDAPI (4', 6-diamidino-2-phenylindole・2-HCl)染色によりDNA特有の螢光を発し,感染師部にはアニリン・ブルー染色でカロースの異常集積が確認された。これらの師部細胞のDienes染色に対する反応は陽性であった。