日本植物病理学会報
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灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の分生胞子によるキュウリ葉感染に対するKH2PO4の促進作用
阿久津 克己高津 康正崎山 一奥山 哲
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1987 年 53 巻 2 号 p. 175-181

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抄録

灰色かび病菌(IPCR-1菌株)の分生胞子によるキュウリ(相模半白)葉感染に対するKH2PO4の発病促進作用とその作用性について調べた。胞子懸濁液(2.5%グルコース含有)にKH2PO4 (5×10-2M)を加えることで,キュウリ葉に伸展性病斑が形成された。病斑出現は,イノシン存在区に比べて幾分早いが,その後の伸展は緩慢であった。KH2PO4は,胞子発芽,第一次付着器形成に対して影響を示さなかったが,第一次付着器による侵入,第二次付着器形成と侵入に対して促進効果を示した。KH2PO4溶液で前処理したキュウリ葉で,胞子懸濁液(2.5%グルコース含有)接種による感染は見られなかった。前処理葉で,第一次付着器による侵入,第二次付着器形成は認められなかった。

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