抄録
ジャガイモYウイルス(PVY)の普通系統(PVYO)およびえそ系統(PVY-T)に対してモノクローナル抗体(MoAb)を作製した。スクリーニングに用いた間接二重抗体サンドイッチ酵素結合抗体法(IDAS-ELISA)で作製したMoAbを用いてウイルスの感染したN. sylvestrisの葉汁液について検討すると,PVYO-11G03, 12F05, 12H01, 21H05, 22D01, 41G07および42A08がPVY-Oに対して,またPVYT-4E7および6C11はPVY-Tに対して特異的であった。さらに,PVYO-11C01, 12H03および22A02はPVY-OおよびPVY-Tに共通に反応した。一方,直接二重抗体サンドイッチELISA (DAS-ELISA)に利用可能でかつPVY-Oに対して特異的なMoAbはPVYO-12H01, 21H05, 22D01, 42A08および51E04であり,PVY-Tに対して特異的なMoAbはPVYT-4E7および6C11であった。このなかで検出感度の高いPVYO-42A08, PVYT-4E7 MoAbおよびPVY-O, PVY-Tのポリクローナル抗体(PoAb)を用いてDAS-ELISAにより,圃場で採集したジャガイモ葉からウイルスの検出を試みた。その結果,PVY-OあるいはPVY-Tに単独感染している株,PVY-OおよびPVY-Tに混合感染している株,さらにPoAbでは反応が認められるがPVY-OおよびPVY-T MoAbの両方に反応の認められない株が認められた。