日本植物病理学会報
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オキソリニック酸と種子の塩水選を用いたイネもみ枯細菌病に対する防除体系の確立
曵地 康史江上 浩
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1995 年 61 巻 4 号 p. 405-409

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抄録
オキソリニック酸(5-ethyl-5, 8dihydro-8-oxo [1, 3] di-oxolo [4, 5-g] quinoline-7-carboxylic acid,スターナ®)による出穂期における処理と種子処理,および種子の塩水選を組み合わせた体系による防除を2ヵ年にわたり行った。本防除体系は,イネもみ枯細菌病とイネ苗腐敗症に対して高い防除効果を示した。また,小穂,もみおよび種子に生存するPseudomonas glumaeの菌数が著しく減少した。よって,本防除体系はP. glumaeの伝染環に大きな影響を与えており,イネもみ枯細菌病とイネ苗腐敗症に対する総合防除法を確立する上で基本になると考えられる。
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