1998 年 64 巻 5 号 p. 474-477
従来ヒメフタテンヨコバイにより伝搬されるとして知られているミツバてんぐ巣病ファイトプラズマ(CJW-P)とタマネギ萎黄病ファイトプラズマ(OY-P)が,ヒシモンヨコバイ(H. sellatus)によっても伝搬されることを明らかにした。また,CJW-PあるいはOY-Pを獲得吸汁終了後18日以上経過したヒシモンヨコバイからPCR法によってCJW-PあるいはOY-Pがそれぞれ検出され,CJW-PおよびOY-Pがヒシモンヨコバイ体内で増殖することが明らかになった。しかし,ヒシモンヨコバイ媒介性のクワ萎縮病ファイトプラズマ(MD-P)は,ヒメフタテンヨコバイ(M. striifrons)では伝搬されなかった。また,シュンギクがMD-Pの宿主となることを新たに明らかにした。