心身医学
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人格適応論活用の実際 : 6つの適応タイプと治療のドア(<特集>医療における交流分析)
花岡 啓子
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2011 年 51 巻 11 号 p. 1011-1017

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抄録

交流分析の中で近年発達してきた人格適応論では,パーソナリティのタイプを6つに分類し,それぞれの適応型に応じた治療のアプローチについて詳しく述べている.それぞれのタイプは異なった治療のドアがあり,それを間違えると治療は進まない.人はそれぞれ思考,感情,行動の3つのいずれかの領域が,人間関係を作る入口(治療のドア)になっている.治療のドアには患者と信頼関係を築く最初の入口となるオープンドア,治療により統合が必要なターゲットドア,そして,早期に触れると防衛的になるトラップドアがあり,それぞれ思考,感情,行動のいずれかに当たる.6つの適応型の脚本と課題,治療のドアと治療のアプローチについて,症例を示しながら解説する.

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© 2011 一般社団法人 日本心身医学会
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