心身医学
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シンポジウム 「こころ」と「身体」と「行動」の基礎と臨床
うつ病患者の「こころ」「身体」「行動」
宮岡 等宮岡 佳子
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2022 年 62 巻 3 号 p. 221-224

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抄録

・ヒトを「こころ」「身体」「行動」という視点からみるとき,行動の評価は慎重にする必要がある.行動の多くは思考,知的能力などの精神症状に起因することが多い.

・BPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)では行動のみから異常と判定される面があり,行動評価における不適切な概念といえるかもしれない.

・うつ病の重症度は気分,思考,行動などから総合的に評価する必要がある.

・行動の問題がうつ病を疑うのに役立つ情報となることがある.

・うつ病では生得的な要因,性格形成途上の環境要因,環境ストレス,身体的要因などを総合的に評価して治療に当たる必要がある.

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© 2022 一般社団法人 日本心身医学会
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