日本小児腎臓病学会雑誌
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原著
急性巣状性細菌性腎炎 (AFBN) 8例の臨床的検討
奥村 謙一吉川 賢二長谷川 昌史吉川 聡介原 啓太河上 千尋小川 哲田辺 卓也小國 龍也山城 国暉余田 篤玉井 浩
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2000 年 13 巻 2 号 p. 145-149

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抄録

 (1)当院において経験した急性巣状性細菌性腎炎 (acute focal bacterial nephritis以下AFBN) を発症した患児8例を報告した。
 (2)AFBNは比較的新しい概念の疾患であり,診断には超音波検査,造影CT,99mTc-DMSAレノシンチ等の画像所見が有用であった。
 (3)小児のAFBNの原因として膀胱尿管逆流症 (VUR) は重視されてきたが,今回の検討ではVURは8例中1例しか見られなかった。
 (4)AFBNは抗生剤投与にて症状改善していく予後良好な内科的な疾患であるが,早期診断,早期治療が重要と考えられた。
 (5) 原因不明の重症細菌感染症の場合,検尿一般,尿培養陰性例においてもAFBNを念頭におき超音波検査,置影CT,99mTc-DMSAレノシンチなどの画像診断の重要性が示唆された。

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© 2000 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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