抄録
Posterior reversible encephalopathy syndrome (PRES) あるいはreversible posterior leukoencephalopathy syndrome (RPLS) は,急性期の痙攣重積,昏睡などの強い症状や多彩な画像変化,また,適切な管理のもとでの可逆性等,興味深くかつ重要な疾患概念である。この病態が提唱されて以来,腎臓内科や臓器移植,血液科,産科などさまざまな領域で報告が相次いでおり1)-3),また,小児腎疾患患者での発症も少なくない4)-6)。
本稿では主な対象を小児腎疾患領域に絞り,PRESについて概説する。また,とくに診断の重要性を強調していきたい。