日本小児腎臓病学会雑誌
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症例報告
生体腎移植後のFSGS再発で著明なcellular lesionを認め, 早期に移植腎機能が廃絶した1女児例: 液性因子と臨床病理像に関する検討
荻野 大助秋岡 祐子近本 裕子久野 正貴大森 多恵松村 英樹中倉 兵庫松永 明服部 元史
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2008 年 21 巻 2 号 p. 203-207

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抄録
 生体腎移植後のFSGS再発で著明なcellular lesions (CL) を認め,移植後早期に移植腎機能が廃絶した1女児例を経験した。患者血漿中の液性因子とCLとの関係や移植腎機能予後との関連性について検討したので報告する。
 培養ポドサイト (Mundel細胞) に患者血漿を添加してintegrin-linked kinase (ILK) 活性の経時的変化,ビンキュリン染色による形態変化,培養皿からの剥離について検討した。その結果,ILK活性の上昇,ポドサイト接着像の乱れ,そして一部のポドサイトの培養皿からの剥離を認めた。本患者血漿中に,ポドサイトのILK活性を上昇させる何らかの液性毒性因子が存在する可能性が示され,ILK活性上昇の結果,ポドサイトの糸球体基底膜からの剥離やCLが観察され,その後,糸球体硬化が進行して早期に移植腎機能が廃絶したものと推察された。
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© 2008 一般社団法人 日本小児腎臓病学会
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