抄録
川崎病 (KD,n=19),アレルギー性紫斑病 (HSP,n=9),紫斑病性腎炎 (HSPN,n=9) およびIgA腎症 (IgAN,n=18),対照として健康小人 (n=20) を用い,EILSA法で免疫グロブリン型別抗内皮細胞抗体 (AECA) と内皮細胞障害性を検討した。その結果,1) KDは急性期にIgG型,IgM型共にAECA値は対照に比して有意 (P<0.01) に高値を示し,IgM型AECAが検出される割合が多かった。IgA型AECA値は,HSPNとIgANが対照に比して有意 (P<0.05) に高値で,蛋白尿の多い例が高値であった。2) 細胞障害性は,補体要求性でKDで有意に認められた。3) 内皮細胞をTNF-αで前処理すると,KDでは細胞障害性の増強が認められた。4) KDでは,IgM型AECA値と細胞障害度は正の相関を示した。KDの細胞障害性はγ-グロブリン (γ-Glb) 添加により減弱した。以上,KDでは,AECA (特にIgM型) が検出され,補体依存性の内皮細胞障害性が認められた。HSPNとIgANはIgA型AECA値が病勢の指標になる可能性が示唆された。