心理学研究
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要請緩和後の脱マスクへの抵抗における不安要因の検討1
亀岡 晃佑白浜 恵新田 史暁武藏 諒祐渡邉 真由若島 孔文
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論文ID: 96.23010

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Translated Abstract

The purpose of this study was to create a scale to measure anxiety about mask removal after the government eased restrictions in Japan, and to examine the scale's relationship with resistance to mask removal. An online survey was conducted with 914 participants, of which 810 were valid. Three factors about anxiety related to mask removal were identified through the survey: “anxiety about being seen without a mask,” “social anxiety about not wearing a mask,” and “anxiety about being infected with COVID-19 or other diseases.” The study confirmed the reliability and validity of the scale to a certain extent. It also explored the correlation between each anxiety factor and resistance to mask removal. The results showed a positive correlation between all three factors identified among both men and women. The study suggested that in Japan, anxieties related to mask removal may lead to resistance when the decision to wear a mask is left to an individual's judgment, regardless of gender.

本研究を立ち上げた2022年6月時点では,新型コロナウイルス感染症は依然多くの感染者数を示し,政府からは新型コロナウイルス感染予防の基本的な対策の1つとして衛生マスク(以下,マスクとする)の着用が促されていた(厚生労働省,2020)。国内外において,マスク着用による新型コロナウイルス感染予防効果に関する知見は多く報告されている(Chu et al., 2020; Wang et al., 2020)。本邦においても,Ueki et al.(2020)は,新型コロナウイルスの空気伝播においてマスクがウイルスへの暴露量を減らす効果と吸い込みを抑える効果を明らかにした。このように,マスクの着用は新型コロナウイルスの感染予防に有効であると明らかになっている。

一方で,2022年6月には新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた熱中症予防の一環として,屋外ではマスクを外すことが推奨された(厚生労働省,2022)。さらに,2023年3月13日以降は屋内でのマスク着用も含め,個人の判断に委ねることが政府の方針として発表された(厚生労働省,2023)。しかし,衛生マスク着用行動に関する先行研究では,様々な不安要因が関連しているという知見もあり,今後更なるマスク着用要請の緩和が行われた場合,反対にマスクを外す行動に種々の不安が伴う可能性があると考えられる。

脱マスク

本邦において,これまでマスクを着用する行為に関する研究は実施されているが,マスクを外す行為に関する研究は見当たらない。本研究では,「日本におけるマスク着用要請解除によってマスク着用が個人の自由となった場合に日常的にマスクを外すこと」を「脱マスク」と定義し,その脱マスクへの抵抗(以下,脱マスク抵抗とする)に着目する。

脱マスクは,これまでに扱われてきた「マスク着用」概念と表裏一体である。一方で,「脱マスク」はコロナ禍以後の文脈を明確に含んでおり,要請緩和後におけるマスク着用行動のことを指すものである。マスク着用に関する先行研究は多くあるものの,コロナ禍以前と要請緩和後におけるマスク着用行動を区別するために脱マスクという概念を用いる意義があると考える。

「抵抗」は,そのまま素直には受け入れられない気持ちを意味する(北原,2010)。政府による要請解除後を想像したときに生じる脱マスクに対する受け入れがたい気持ちは,実際の脱マスク行動を阻害するのではないか。脱マスクを受け入れられないことには,不安を含む様々な理由があるだろう。様々な理由により形成される脱マスクに対する抵抗の程度は,外す,外さないの二分法ではなく,「外したいけど外さない」のような両価性をも反映すると考える。着用要請は2022年時点では継続されており,要請解除後,実際に脱マスクが生じるかどうかには,現段階で脱マスクをどの程度受け入れているかどうかが関連しているだろう。

マスク着用に関連する不安要因

マスク着用に伴う不安要因の知見の一つとして,感染そのものに対する不安や嫌悪が挙げられる。例えば,感染脆弱意識が高い人ほど日常でマスクを着用する頻度が多かったことが報告されている(宮崎他,2021)。新型コロナウイルスに関する感染不安については,我が国の看護師を対象とした研究(小岩他,2021)が行われており,高齢者家族の存在が感染恐怖と関連していた。その他,社会的属性による感染不安の違いを検討したKoiwa et al.(2022)においても,ウイルスへの暴露機会の多い看護師より,妊婦の感染不安が有意に高かったことが示された。

感染予防以外の要因に関する示唆も存在する。新型コロナウイルス感染症の流行以前から,表情や赤面,発汗を隠すための安全行動としてマスクを着用することが指摘されている(吉永・清水,2016)。宮崎他(2021)は,行為を他者に見られるような社会場面に対して恐怖を感じる人が,日常でマスクを着用する頻度が多かったことを報告している。また,自分の容姿に対する不安によってマスクの着用頻度が高くなっていることも示唆されている(南雲他,2018; 吉澤・吉澤,2022)。その他,Nakayachi et al.(2020)によると,マスク着用の動機には他者からの否定的評価への恐れが関連しているのではないかと指摘されている。また,新型コロナウイルス感染症に関する行動に着目した研究として,日本の大学生を対象にした研究では,COVID-19への恐怖心が強く,他者への同調を重視する人は,接触の回避や買いだめという対処行動をとりやすいことが示されている(Takagi et al., 2021)。一方で,他者への同調はマスク着用との関連が示されないとする研究もあり(榊原・大薗,2021),知見は一致していない。このように,感染予防以外のマスク着用に関する要因の示唆も多く存在する。

また,マスク着用行動との関連が示唆される変数には,性差が指摘されるものもある。自分の容姿に対する不安については,女性の方が多く(内閣府,2009),国外の醜形恐怖症の有病率の調査においても,美容皮膚科外来患者などの特定の集団を除いては女性の有病率が高い(Veale et al., 2016)ことが報告されている。同調行動についても,例えば,同意への圧力が大きい場合には女性は男性に比べ同調傾向を示しやすいことが報告されている(今城,1984)。そのため,容姿や同調に関する不安を扱う場合には,性差に着目する必要がある。

これらのように,衛生マスク着用行動には感染予防およびその他の心理的要因が存在していたことが明らかになっている。今後も,衛生マスク着用行動には新型コロナウイルス感染予防対策の一環としてだけではなく,社交場面等において自分の身体や顔を見られたくないという不安や,他者から指摘を受けたくない等の心理的要因が関連していることが推察される。加えて,新型コロナウイルス感染症の流行に伴うマスク着用の長期化や習慣化により,マスクの着脱に対する人々の意識の変化が考えられる。これまで短期的な予防行動であったマスクの着用が日常的な習慣になったことにより,日常的な行動からの逸脱に対して何らかの不安が伴うことが考えられる。「脱マスク」に着目することは,コロナ禍以降のマスク着用行動を明らかにすることにつながるため,意義があると考える。

本研究の目的

そこで,本研究の目的は,第一に脱マスクの不安要因を測定する尺度を作成することとする。具体的にはまず,脱マスクにおける不安要因についての仮説生成を行うため,マスクの着用要請解除後の脱マスク抵抗に関する理由を尋ね,結果を分類する。その後得られた回答をもとに尺度を構成し,その信頼性と妥当性を検討する。その際,脱マスクという行動を受け入れがたい心理状態には「抵抗がある」だけでなく,「ためらう」や「嫌だ」といった様々な形が存在すると仮定し,多くの回答を収集するために,「ためらう」と「抵抗がある」という2つについて尋ねる。受け入れている程度については,「素直には受け入れられない」という素朴に,率直には認められない感覚に重点を置き,比較的断定的な表現である「嫌だ」等は除いた。

第二に,作成した尺度と脱マスク抵抗の関連について検討することを目的とする。具体的には,脱マスク抵抗にはどのような不安要因が伴い,その中でもどのような要因が高い関連を示すのかを明らかにする。

方法

予備調査

二つの予備調査を通じて,脱マスク時の不安要因についての尺度作成を行った。一回目の予備調査では,クラウドソーシングサービス(株式会社クラウドワークス)を通して,Googleフォームを用いてオンライン上で質問紙調査を行った。その結果,登録を行っている115名(男性59名,女性55名,その他1名,有効回答率100%)が参加した。参加者の平均年齢は37.46歳(SD=10.34)であった。回答の際,回答が自由であること,個人情報の扱い等について説明を行い,同意を得た。調査では,「もし今要請が解除された場合,マスクを手放すことに対して抵抗がある」および「もし今,要請が解除された場合,マスクを手放すことにためらいがある」かどうか4件法(1. ない―4. ある)で尋ね,抵抗がある場合およびためらう場合にはどのような理由か,自由記述式で回答を求めた。調査の結果,抵抗がある理由について72のエピソードが(Table 1),ためらう理由として68のエピソードが(Table 2)得られた。次に臨床心理学を専攻する大学院生5名で,KJ法(川喜田,2017)を参考に内容分類を行い,抵抗がある理由について9のサブカテゴリ,ためらう理由について11のサブカテゴリに分類した。そのうち,類似しているサブグループを収集して大きなカテゴリを作成し,抵抗がある理由について4の大カテゴリ,ためらう理由について5の大カテゴリに分類した。その中でも,頻度が多く,抵抗がある・ためらいに共通していてかつ,不安を表すと考えられる構成概念についての3つの大カテゴリ(「素顔を見られる不安」,「マスク未着用に対する社会的不安」,「新型コロナウイルス等への感染不安」)に含まれる21項目について,臨床心理学専攻の大学院生5名で項目の妥当性を検討した上で,これらを脱マスク不安要因尺度の予備項目とした。

Table 1

KJ法による「脱マスクへの抵抗理由」についての自由記述の整理の結果

大カテゴリ サブカテゴリ 頻度 記述例
注)サブカテゴリの記述例は一部を記載した(個人の特定を避けるため若干表現を変えた)。
素顔を見られる不安 顔全体を見られることへの不安 9 マスクをしていない方が恥ずかしい,素顔を隠せる
顔を隠すことへの慣れ 4 顔全体を見せないことに対する慣れ,急にマスクを外すことへの抵抗
マスクへの慣れ マスクへの慣れ 4 マスクをすることでの様々な安心感
マスク未着用に対する社会的不安 3 マスク無しであることに敏感な人がいると思う,周囲の目が気になる
新型コロナウイルス等への感染不安 未収束 18 完全に感染症が収まっていない,依然としてコロナ感染のリスクがある,感染がゼロになると思えない
感染不安 19 まだまだ感染が怖い,外すとコロナがうつるかもしれない
未知の感染への不安 3 どのような影響が出るのか分からない事に対する不安
感染させる不安 7 自分が感染した時に感染拡大させてしまう可能性,家族にうつす不安
コロナ以外の感染対策 5 コロナ以外の感染予防に繋がる,人混みで何かしらの感染症にかかる不安
合計 72
Table 2

KJ法による「脱マスクへのためらい理由」についての自由記述の整理の結果

大カテゴリ サブカテゴリ 頻度 記述例
注)サブカテゴリの記述例は一部を記載した(個人の特定を避けるため若干表現を変えた)。
顔を見られることへの抵抗 顔を見られることへの抵抗 6 顔を見られるのが嫌,顔を隠す安心感
マスク着用の日常化 マスク着用の日常化 4 マスク着用が日常化,マスクをつけている安心感
規範意識 規範意識 6 周りの人が気になる,周囲を不安にさせる
新型コロナウイルス等への感染不安 感染源となり他者にうつすこと・迷惑をかけることへの不安 8 家族に感染させられない,他の人にうつす心配
漠然とした不安 3 まだ不安が残る
感染状況が収束していないことへの不安 8 未収束である,爆発的感染の可能性
自身が感染することへの不安 14 感染リスクがある,感染が怖い
コロナ後遺症への不安 3 後遺症の懸念
幅広い感染予防 4 インフルエンザも流行る,基礎疾患がある
広場感染不安 7 マスク無しでの人混みが不安
政府への不信感 政府への不信感 5 自分の危機感と政府の危機感の相違
合計 68

二回目の予備調査では,21項目について5件法(1. 全くあてはまらない―5. 非常にあてはまる)で回答を求めた。上記カテゴリ数に従って3因子構造の検討を行い,因子分析(最尤法・プロマックス回転)の結果から,因子負荷量が低い項目(.40以下)が除外された。調査は2022年12月初旬に実施され,クラウドソーシングサービス(株式会社クラウドワークス)に登録する52名(男性25名,女性27名,平均年齢38.67(SD=9.43))が調査に参加した。調査の結果,想定していた3因子構造(素顔を見られる不安,マスク未着用に対する社会的不安,新型コロナウイルス等への感染不安)が示唆され,質問項目として20項目が選定された。本研究では,脱マスク抵抗には3因子の不安要因が存在する仮説モデルを想定する。また,それぞれの不安要因は周囲に対する懸念や新型コロナウイルスに対する危機意識など,共通する基盤を有している可能性が考えられるため,変数間の相関を前提とする。

本調査時期

2022年12月初旬に実施した。

調査手続き

クラウドソーシングサービス(株式会社クラウドワークス)を通して,Googleフォームを用いてオンライン上で914名が回答した。回答の際,回答が自由であること,個人情報の扱い等について説明を行い,同意を得た。また,不誠実な回答に対しては報酬を支払わないことを明示した。なお,本研究は東北大学教育学研究科倫理審査委員会による承認を受けている(承認ID: 22-1-015,22-1-055)。

調査用紙の構成

フェイスシート 年齢および性別を尋ねた。

脱マスク抵抗 脱マスクへの抵抗について,「もし今要請が解除された場合,マスクを手放すことに対して抵抗がある」かどうか,4件法(1. ない―4. ある)で尋ねた。

脱マスクの不安要因 予備調査で作成された脱マスク不安要因尺度を用いた。20項目5件法(1. 全くあてはまらない―5. 非常にあてはまる)で回答を求めた。

醜形恐怖心性尺度 「素顔を見られる不安」との基準関連妥当性を検討するための尺度である。容姿全体あるいはその一部に対して関心を向ける傾向を測定するために,醜形恐怖心性尺度(大村他,2015)を用いた。「容姿に対する評価懸念」を測定する5項目と「容姿に対する関心集中」の4項目から構成されている。なお,本研究では9項目の平均値を尺度得点とした。本尺度は,女子学生を対象にした調査のもと作成されているが,男子学生のデータにおいてもその信頼性・妥当性(男女での等分散性)が認められている(坂田,2018)ことから,本研究において全ての性別を対象に調査を行った。9項目5件法(1. 全くあてはまらない―5. 非常にあてはまる)で回答を求めた。

邦訳版社会的比較尺度 「マスク未着用への社会的不安」との基準関連妥当性を検討するための尺度である。他者と比較する程度の個人差を測定するために,社会的比較尺度(Gibbons & Buunk, 1999)を邦訳したもの(大久保他,2015)を用いた。「意見比較傾向」を測定する5項目,「能力比較傾向」を測定する6項目で構成されていた。なお,本研究では11項目の平均値を尺度得点とした。11項目5件法(1. 全くあてはまらない―5. 非常にあてはまる)で回答を求めた。

Fear of COVID-19 Scale Japanese Version 作成した尺度で想定される因子「新型コロナウイルス等への感染不安」との併存的妥当性を検討するための尺度である。新型コロナウイルスに対する感染恐怖の度合いを測定するために,Fear of COVID-19 Scale(Ahorsu et al., 2022)の日本語版(Wakashima et al., 2020)を用いた。7項目5件法(1. 全くそう思わない―5. 強くそう思う)で回答を求めた。

分析手続き

統計解析にはIBM SPSS Statistics22およびIBM SPSS AMOS27を使用した。各分析での有意水準は5%とした。作成尺度の確認的因子分析を行った後,作成尺度の基準関連妥当性を相関分析によって検討する。その後,作成尺度を説明変数,脱マスク抵抗を目的変数としたモデル(Figure 1)について共分散構造分析を行う。なお,モデルの適合度指標には,CFI,RMSEAを用いた。

Figure 1

共分散構造分析の結果

注)/の左側は男性群,右側は女性群の標準化推定値を示す。

***p<.001

結果

調査協力者概要

回答のあった914名のうち,101名は無回答もしくは回答漏れ項目があったため分析から除外した。また,後上他(2022)の調査では,なるべく楽にアンケートタスクを完了しようとする群とそうでない群とで,連続同一回答数に有意な差がみられた。したがって,脱マスク抵抗を除く全ての尺度(逆転項目のあるものを含む)において,同一回答がみられた3名を分析から除外した。最終的な分析対象者は810名(男性303名,女性503名,その他4名,有効回答率88.62%)であった。平均年齢は39.33歳(SD=10.68)であった。

作成尺度の確認的因子分析

予備調査で得られた因子構造が本調査でも同様に得られるかを確認するため,確認的因子分析を実施した(Table 3)。それぞれの不安要因は周囲に対する懸念や新型コロナウイルスに対する危機意識など,共通する基盤を有している可能性が考えられるため,因子間の相関を仮定したモデルを構成した。その結果,CFI=.984,RMSEA=.043であり,データとのあてはまりは良好と判断した。

Table 3

不安要因の確認的因子分析結果

注)*は逆転項目で,数値は標準化推定値である。CFI=.984,RMSEA=.043.
Ⅰ. 素顔を見られる不安(α=.97)
顔を全て見せることが不安である .96
素顔を見せることが不安である .95
マスクをしていない状態の顔を見られたくない .94
マスクをせずに顔を見られることが不安である .93
顔全体を見られ評価されるのが怖い .91
マスクを着用しないとコンプレックスが隠せず恥ずかしい .90
マスクを外して素顔を見られることを気にしない* ‒.71
Ⅱ. マスク未着用に対する社会的不安(α=.89)
マスクをしていないことを周囲からどう思われるか不安である .88
マスクをしていないことを気にする人からの視線が怖い .86
マスクをしていないことで嫌な顔をされるのではないかと感じる .84
マスクをしていないことを指摘される不安がある .79
マスクを外したいが,周囲の目を気にして外さない .60
外出先でマスクの着用を求められ困りたくない .57
Ⅲ. 新型コロナウイルス等への感染不安(α=.94)
新型コロナウイルスに感染している人はまだ多く不安である .93
新型コロナウイルス感染症はまだ収束しておらず,不安である .92
新型コロナウイルスに感染するのが不安である .91
飛沫や密など,新型コロナウイルスの感染リスクを気にしている .88
新型コロナウイルスの未知な部分に不安がある .79
新型コロナウイルス以外の感染症予防のためにもマスクを使用したい .73
他の人に新型コロナウイルスを感染させることが不安である .64
因子間相関
.38 .21
.38

内的整合性の検討

各下位尺度のCronbachのα係数を算出したところ,.89―.97であり,高い値が得られた。したがって,作成尺度は内的整合性の観点から,一定程度の信頼性が確認された。

また,妥当性検討のために測定した尺度のCronbachのα係数を算出した。醜形恐怖心性はα=.78,社会的比較はα=.88であり,各尺度,全ての項目の平均を尺度得点としたことには正当性が一定程度あると考える。感染恐怖はα=.87と一定程度の信頼性が確認された。

記述統計量および性差の検討

作成尺度および脱マスク抵抗の記述統計量に加え,男女における尺度得点についてt検定を行った結果を示す(Table 4)。その結果,不安要因の下位因子全て(順にt (804) =‒8.82,p<.001; t (804) =‒3.05,p=.002; t (804) =‒2.98,p=.003)および脱マスク抵抗に有意差が認められた(t (804) =‒3.68,p<.001)。このことから,想定した仮説モデルにおいて,男女別の多母集団同時分析を実施することとした。

Table 4

全体,男性群と女性群の各変数の記述統計量,t検定結果

range M td 95%CI
全体(N=810) 男性(n=303) 女性(n=503) その他(n=4)
*** p<.001,**p<.01
脱マスク抵抗 1―4 2.91(0.95) 2.75(0.97) 3.00(0.92) 3.00(1.41) ‒3.68 ‒0.25 ‒0.39 ― ‒0.12
素顔を見られる不安 1―5 2.67(1.24) 2.19(1.07) 2.95(1.25) 2.86(1.40) ‒8.83 ‒0.76 ‒0.93 ― ‒0.59
マスク未着用に対する社会的不安 1―5 3.38(0.91) 3.26(0.97) 3.46(0.87) 3.08(1.32) ‒3.05 ‒0.20 ‒0.33 ― ‒0.07
新型コロナウイルス等への感染不安 1―5 3.71(0.98) 3.58(1.02) 3.79(0.95) 3.71(1.36) ‒2.98 ‒0.21 ‒0.35 ― ‒0.07

妥当性(外的側面の証拠)の検討

作成尺度の各因子について関連が予想される外的基準との相関分析を行った。また,全ての下位因子の間に有意な正の関連が認められたため,作成尺度の他の尺度得点を統制した時の各尺度との偏相関係数を算出した。その結果,「素顔を見られる不安」と醜形恐怖心性,「マスク未着用に対する社会的不安」と社会的比較,「新型コロナウイルス等への感染不安」と感染恐怖との間にそれぞれ有意な正の相関(順にr=.46,p<.001; r=.32,p<.001; r=.54,p<.001)および偏相関(順にpr=.42,p<.001; pr=.21,p<.001; pr=.49,p<.001)が示された。

相関分析および共分散構造分析

脱マスク抵抗および不安要因間の相関分析を行った(Table 5)。次に,仮定したモデルが男女両群において確認できるかを検証するため,多母集団同時分析による共分散構造分析を行った(Figure 1)。まず,グループごとに分析を行った。適合度は男性でCFI=.977,RMSEA=.050,女性でCFI=.982,RMSEA=.044であった。次に,因子負荷量に等値制約を置かない配置不変モデルの適合度はCFI=.980,RMSEA=.033であった。因子負荷量に等値制約を置いた測定不変モデルは,適合度はCFI=.979,RMSEA=.033であった。素顔を見られる不安および新型コロナウイルス等への感染不安は,脱マスク抵抗と有意な正の関連を示した。また,パス係数の差の検定の結果,脱マスク抵抗との関連は,男女ともに新型コロナウイルス等への感染不安が素顔を見られる不安に比べ,より強かった(男性:z=5.83,p<.001; 女性:z=5.84,p<.001)。

Table 5

相関分析の結果

1 2 3 4
注)右上半分が男性群,左下半分が女性群を示す。
** p<.01
1. 脱マスク抵抗 .30 ** .28 ** .66 **
2. 素顔を見られる不安 .41 ** .28 ** .20 **
3. マスク未着用に対する社会的不安 .23 ** .33 ** .44 **
4. 新型コロナウイルス等への感染不安 .63 ** .19 ** .30 **

考察

尺度作成の妥当性検討について

作成尺度における3つの下位尺度と,それらとの関連が想定される構成概念はいずれも事前に想定していた通りの関連性がみられたため,概ね仮説を支持する結果が得られた。このため,一定程度の基準関連妥当性が確認されたと考える。

作成尺度と脱マスク抵抗の関連について

共分散構造分析の結果より,男女両群において「新型コロナウイルス等への感染不安」と「素顔を見られる不安」が「脱マスク抵抗」との間に有意な正の関連を示した。また「マスク未着用に対する社会的不安」と「脱マスク抵抗」との間に,有意な関連が示されなかった。「新型コロナウイルス等への感染不安」と「素顔を見られる不安」とでは,前者の方が後者に比べて「脱マスク抵抗」により関連していた。このことから,「マスク未着用に対する社会的不安」以外において仮説モデルを支持する結果が得られた。

各下位尺度について,まずは「新型コロナウイルス等への感染不安」と「脱マスク抵抗」との関連について考察していく。感染不安が高いほど脱マスク抵抗が高くなる可能性が,本研究において実証的に示された。感染不安が脱マスク抵抗に関連するということは,マスクの中心的な機能が感染防止であることからも理解可能である。2020年5月に厚生労働省が公表した行動指針「新しい生活様式」(厚生労働省,2020)においては「感染防止の3つの基本」のうちの一つとして,マスクの着用が掲げられている。この指針は,新型コロナウイルスに関する報道等を通して繰り返し参照,言及され,人々の意識や認識に大きな影響を与えていたと考えられる。そのため,マスクの着用は基本的感染対策として人々の間でより強く認識されたと推察される。混雑場面や医療機関,高齢者施設においてのマスク着用の推奨は続いていることから(厚生労働省,2023),人々の感染意識への働きかけは場面を限定して継続すると考える。

続いて「素顔を見られる不安」と「脱マスク抵抗」との関連について考察していく。コロナ禍以前において,感染予防以外でマスクを着用する頻度が高いと身体醜形懸念も高いことが示されている(南雲他,2018)。本研究では感染症流行時においても,マスクがコロナ禍以前同様,外見に果たす機能があることを示唆している。しかし,コロナ禍においては,マスク着用の長期化という側面を考慮する必要がある。長引くマスク生活のために会社の同僚の素顔を知らないといった事態(那谷,2021)や,学校に入学してから卒業するまでに,オンライン講義や対面におけるマスク着用のために素顔を見る・見せることなく卒業するといった事態も起きている(深津他,2023)。そのような状況では個人特性としての身体醜形懸念が高くなくとも,素顔を見られることに対する不安が生じることは不自然ではないと考えられる。このようにして社会的に高まった顔を見せることへの不安は,要請緩和後の脱マスク抵抗を高める可能性がある。

最後に「マスク未着用に対する社会的不安」について,脱マスク抵抗との間に関連がみられなかったことについて考察する。相関分析においては,「マスク未着用に対する社会的不安」と脱マスク抵抗との間に有意な正の関連がみられた一方で,共分散構造分析では関連がみられなかった。この相関は,共変量の影響による可能性が考えられる。脱マスク抵抗と有意な関連を示した「素顔を見られる不安」も共通しているが,他者意識の強さや神経症傾向など様々な変数が考えられる。

「マスク未着用に対する社会的不安」と脱マスク抵抗の間に関連がみられなかったが,本研究において扱った社会的不安は,それが生じる状況によって異なる可能性が考えられる。街中の雑踏や飲食店などでのその場限りで再び会うことのない「一時的関係」における評価懸念と,学校や職場といった,一定期間関係が継続することが想定される「継続的関係」における評価懸念とでは社会的不安が異なるだろう。本研究においては「社会的不安」と表現したが,相手との関係性の違いによって,マスク未着用に対する評価懸念がどのように変化し,それが脱マスク行動にどのような影響を与えるかには,検討の余地があるだろう。

また,多母集団同時分析では,検証した2つのモデルにおける適合度が良好であった。このことから,男女ともに脱マスクへの抵抗の背景には今回扱ったような不安要因が存在し,この要因は男女両群において因子負荷が同一であると考える。一方で「その他」に該当する人のデータは少なく,再調査することで3群間の比較についての結果を再確認する必要がある。

本研究の意義

本研究では,脱マスクと関連する心理的要因について明らかにすることを目的としてきた。本研究の結果より,感染への不安が脱マスク抵抗と大きく関連していたことが示された。これはマスクを着用することが基本的な感染対策であることや,マスク着用と感染予防との関連を報告している榊原・大薗(2021),宮崎他(2021)での結果に一致すると考えられる。また,「素顔を見られる不安」も脱マスク抵抗に関連していたことから,感染対策をマスクの顕在的な機能とするとき,他方,マスクは「素顔を隠す」という潜在的な機能も持ち,身体醜形懸念とも関連することが示唆された。本研究により新たに,脱マスクが社会全体の動きとなるときにも,マスク着用研究で関連が示唆されていた二つの不安が生じる可能性が示された。

政府の方針としてマスク着用の推奨の緩和が2023年3月13日から実施される状況において,本研究での臨床への示唆としては,以下のように考えられる。それは,たとえマスク着用要請が緩和されたとしても,「感染源となり他者にうつすこと・迷惑をかけることへの不安」も含む「新型コロナウイルス等への感染不安」が人々の間で抱えられていることによって,脱マスクへの抵抗感が生じる可能性があるということである。また,身体醜形懸念では部分的にしか説明されない,恐らく長期的なマスク着用生活の影響も受ける「素顔を見られる不安」によっても,脱マスクへの抵抗感は残り続けることも考えられる。厚生労働省(2023)はマスクの着脱に対しては個人の主体的な判断の尊重を呼びかけているが,他者へのマスク着脱の強制を低減するためには,人々のマスク着脱には本研究で明らかにされたような不安の要因が背景にあるという理解を広める必要があるだろう。

本研究の限界

本研究の限界として四点挙げる。一つ目は脱マスク行動における他者の想定である。「素顔を見られること」,「マスク未着用であることの評価を気にすること」や「誰かにうつしてしまう」といったことには他者が想定された状況であると考えられる。しかし,本研究ではこの他者がどのような他者であるのかについて扱うことはできなかった。具体的には「素顔を見られる」には継続的な関係性が想定されうるかもしれない。問題と目的で述べたように,マスク未着用であることの評価を気にすることについても,関係の継続を予期することによって影響を受ける可能性がある。「誰かにうつしてしまう」ことを不安に思うのは,近しい関係性の相手に限定される可能性がある。今後は,脱マスクにおける他者の想定を行った検討がなされる必要がある。

二つ目は,本研究で用いた「脱マスク抵抗」が,実際のマスク着用・未着用の行動をどの程度予測するのかということは未だ検証されていないということである。この点は,本研究における最も中心的な限界である。本研究における「脱マスク抵抗」は,マスク着用の要請が緩和されていない時点において,要請が緩和された時点を想定したときの脱マスクへの受け入れがたい感覚でもって測定されていた。本研究における「脱マスク抵抗」と,実際にマスクを外す行動との間には少なからず乖離があることは想定されうる。その乖離の度合は,実際のマスク着脱行動の測定によって確かめられる必要があるだろう。また,本調査では調査時点でのマスク着用の有無もしくは頻度の把握についても行っていない。この点,調査時点で常にマスクを着用していない人の影響により,変数間の関連が強くなる方向へバイアスがかかる可能性もあるため,頻度等行動の指標と併せて調査することは不可欠であると考える。

三つ目に,本研究において行ったモデルの検討は一時点における横断研究であることが挙げられる。今後は,変数間の因果関係について更なる検討が必要である。

その他の点として,本研究では調査に伴い,誠実な回答のみに報酬を支払う旨を教示し,連続同一回答者を一定の基準で除外する手続きをとった。しかし,不適切な回答傾向を検出するための操作チェックの設定(増田他,2019)など,改善の余地があると考えられる。

利益相反について

本論文に関して,開示すべき利益相反関連事項はない。

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本研究は,令和4年度東北大学大学院教育学研究科先端教育研究実践センター大学院生プロジェクト型研究の助成を受けた。また,一部は本プロジェクト報告書で発表された。

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