ロールシャッハ・テストによる知能診断に関する研究
年少児に試みたKlopfer等の“Form-Level Rating”
ジャーナル
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1957 年
27 巻
5 号
p. 375-377
詳細
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発行日: 1957 年
受付日: -
J-STAGE公開日: 2010/07/16
受理日: -
早期公開日: -
改訂日: -
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訂正情報
訂正日: 2010/07/16
訂正理由: -
訂正箇所: 論文抄録
訂正内容: 訂正前 : 我々の研究は, Klopfer, B.等のForm-Level Ratingの知能診断上の有用性を検討するために, 知能水準だけを異にし他の条件を作為的にほぼ同質化した3群の被験児童90名について, 原版Rorschach Testを施行し, Form-Level Ratingの方法と従来知能診断の主要な指標とされてきたF%, F+%, A%の各プロトコルについて検討した結果:
(1) Form-Level Ratingのscoreは各々危険率1%-0.1%でIQとの相関が認められ, F%, F+%, A%の各scoreはIQとの相関があるとは云えない。
(2) Form-Level Ratingのscoreは各々知能水準の差と相関的な差の型を示し, F%, F+%, A%のscoreは知能水準の差と相関的な差は示さない。
以上に依つて明らかな如くKlopfer, B.等のForm-Level Ratingの年少児への試みに於て, そのmethodが知能診断上, 信頼できうる尺度であると結論される。
然し乍ら一般的に云つて, 児童は成人の複雑な社会的現実のsystemを身につけるに至つてはおらず且つ発達の過程を辿つているので成人と同様な反応と解釈を期待することは無理であり, 従つて又, Form-Levelの評定の方法の技術上に於ても若干の問題を含んでいるが, それは今後の研究に委ねたい。
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