期待の不確認に関する一研究
ジャーナル
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1971 年
42 巻
5 号
p. 276-280
詳細
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発行日: 1971/12/10
受付日: 1971/09/18
J-STAGE公開日: 2010/07/16
受理日: -
早期公開日: -
改訂日: -
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訂正情報
訂正日: 2010/07/16
訂正理由: -
訂正箇所: 論文抄録
訂正内容: 訂正前 : 期待の不確認が, 認知的不協和を喚起させ, その不協和低減の試みが, 判断反応のみでなく行動レベルでの変化が見出されるか否かを調べる目的で, 新しい課題を用いて検討した. 48名の学部学生を6名ずつ, それぞれ異なる8条件に分配した. 独立変数は, 期待の強弱・期待の高低・期待と一致・不一致のfeedbackにより操作された. もっとも不協和過程の特徴となるnegativeな期待の不確認状態で, 不協和の喚起された証拠は得られなかった. むしろ, performanceの調整・成功への見積り判断, 更には, 緊張度の自己評定といった従属変数に現われた変化は, 達成への動機づけが強力に作用していることを示していた. 従って, positiveな期待の不確認状態における各指標の変化も, 達成動機づけによってよりよく理解されるものであった. Aronsonらの命題は, 理論的にありうることであるが, 本研究のごとく, 実験者との対人場面においては, 達成動機づけ (少なくとも, Ssの内部にnegativeな評価を受けることの回避) が働くため, それを取除いた実験計画が要請されるであろう. 認知的一貫性への要求が, 達成動機を〈越えて〉強力だとするところに問題が残されたといえよう.
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