日本鼻科学会会誌
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原著
眼窩下壁吹き抜け骨折に対するCombined Approachによる整復術
成田 憲彦意元 義政坂下 雅文小嶋 章弘高林 哲司山田 武千代藤枝 重治
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2014 年 53 巻 4 号 p. 547-553

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抄録
眼窩下壁吹き抜け骨折の外科的治療には,経上顎洞法,経眼窩法,鼻内法,あるいはこれらの併用が主に報告されている。当科では2009年から経上顎洞法と経眼窩法を併せたcombined approachによる整復術を採用している。経上顎洞法は従来通り,犬歯窩切開から上顎洞前壁を開窓し,内視鏡下に眼窩内容物および下壁を押し上げる形で整復する。経眼窩法は下眼瞼を睫毛下で切開し,眼窩中隔上を剥離,眼窩下壁骨膜に到達し眼窩内容物を引き上げる形で整復する。従来から,経眼窩法は眼窩下壁前方の骨折には有効であるが,後方の骨折には効果は限定的と言われている。combined approachはこの弱点を克服し,審美的にも優れた整復法と考えられる。本論文では最近経験した2例を中心に,当科で施行しているcombined approachについて報告する。
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