日本農村医学会雑誌
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報告
供給物品の中央化による人的内部資源の効率的活用
—供給センター設立に対して—
野村 賢一鈴木 靖子鈴江 孝昭水藤 博章
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2004 年 53 巻 2 号 p. 148-155

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抄録

今日の厳しい医療経済の中で, ヒト・モノ・情報を一元的に管理し, 業務の標準化・省力化を高めていくことは, 病院経営の合理化を図る上で重要なことである。渥美病院は平成12年10月の全面新築移転時, 診療行為に直接関係しない業務の整理統合を行い, 人的内部資源の有効利用による供給センターを設立した。供給センターの設立にあたっては, 病棟看護助手業務などの院内に於ける「単純定型業務」を見直した上で, 業務の整理, 業務のスリム化を実施した。
当院の供給センター業務の紹介を踏まえ, 移転前後での要員比較をするとともに看護助手の中央化によるメリットを報告する。
センター構想を取り入れた業務の効率化の視点からヒト・モノ・情報を整理した結果, 一元的な中央化思想により, ヒトに関しては移転前より, 看護助手5.5名 (20%) の人的内部資源の減少でもって, 単純定型業務の運用が可能となった。
今後の展望としては, 職員への教育, 各ブロック間での異動, アウトソーシングに向けての計画的な準備, 委託業者の選定に向けての検討が必要である。

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© 2004 一般社団法人 日本農村医学会
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