日本農村医学会雑誌
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症例報告
主膵管途絶をきたした膵神経内分泌癌の1例
平宇 健治橋本 正治平野 裕戸沢 香澄折野 公人佐々木 晋一中村 征勝針金 幸平劉 嘉嘉吉田 拓矢
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2014 年 63 巻 4 号 p. 659-664

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抄録
 膵神経内分泌腫瘍は比較的稀な疾患であり, 膵実質からの発生が多いことから主膵管に影響を及ぼすことは少ない。しかし, 膵神経内分泌癌の場合, 強い線維性間質を伴う腫瘍細胞によって主膵管が途絶する症例報告も散見される。今回, 主膵管途絶をきたした膵神経内分泌癌の1例を経験したので報告する。症例は59歳男性。右上腹部痛を主訴に外来を受診。MRCPと脂肪抑制T1強調MRIで, 胆嚢結石, 膵体部の直径8mm大低信号域および末梢膵管の棍棒状拡張を認めた。膵体部腫瘍, 胆嚢結石症の診断で, 膵体尾部切除と脾臓摘出およびD2リンパ節郭清を行なった。HE染色では, 好酸性胞体を有し, 異型のある核を有する腫瘍細胞を認めた。強い線維化を伴って浸潤性増殖し,膵管を狭窄していた。免疫染色ではクロモグラニンA, シナプトフィジンが陽性で, Ki-67指数より膵神経内分泌癌と診断した。追加治療は行なわずに経過観察し, 3年以上経過した現在, 再発を認めていない。
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© 2014 一般社団法人 日本農村医学会
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