日本農村医学会雑誌
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看護研究報告
心電図モニターの不適切なアラームに関する現状調査について
心電図モニター アラーム
堀田 好紀阿部 翔子長岡 由華
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2015 年 64 巻 2 号 p. 172-179

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抄録
 循環器病棟では, 心電図モニターによるアラームが頻繁に鳴っている。アラームはアーチファクトなど機器判定とは違う波形 (不適切なアラーム) であることが多い。そこで7日間, 患者数56人, のべ患者数100人のアラームを調査したところ, 全アラーム数は3,699個で, 全アラーム中徐脈が47%, 頻脈30%, 心室性期外収縮連発10%あった。アラームの原因は, アラーム判定と実際の波形が一致する, 正当なアラームが49%, 電極の脱落や接触不良16%, 機器誤認11%, 体動乱れ11%だった。そこで, アラームを減らすために, 電極が乾いたり外れやすくならないよう電極を1日1回貼り替えること, 貼る位置が汗で汚れている場合は拭き取ること, 体動が多い場合影響の少ない場所に電極を貼ること, リード線が引っ張られないようテープで固定すること, 1mV以上のQRS波が得られるような位置に電極を貼る事, アラームの範囲を適切に設定することの, 以上6項目の対策が必要と思われた。
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© 2015 一般社団法人 日本農村医学会
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