日本農村医学会雑誌
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「いきいき生活支援事業」報告
外出目的創出を目指した「生甲斐づくり事業」の取り組み
杉浦 正士白井 善男早川 富博
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2015 年 64 巻 2 号 p. 180-186

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抄録
 高齢者の外出機会が少なく, 理由として「何もすることがない」が半数以上を占めたことに対応するため「生甲斐づくり事業」を実施した。  平成25年度に全面改築工事が完了して, 地域開放室, 講義室, 会議室などの開放可能な院内施設の有効活用を考える病院コミュニティー機能WGを立ち上げ,「院内施設を広く地域に開放して地域交流の拠点とする」を目指した統一ルールを策定した。  実施した事業は, 病院スタッフによる「ロコモ予防体操倶楽部」「脳いきいき倶楽部」「院長のサロン」, 地域の方やボランティアによる「整膚美容サロン」「カラオケ教室」「ミニデイサービス」の合計6教室である。参加者は, 教室により異なるが10名から30名の参加が得られた。女性が8割以上と多く, 平均年齢も約75歳とかなり高齢となっている。  参加料金は, 教室により無料~500円で, 半年間経過後に300円の有償とした「ロコモ予防体操倶楽部」「脳いきいき倶楽部」の両教室も8割以上の参加者が確保できた。また,「脳いきいき倶楽部」では, 1年経過後の再評価で「改善」と判定される割合が高率で教室参加の効果も明らかとなった。  事業実施については,「遠隔者が参加し辛い」「男性の参加が少ない」「支出超過となる」などの課題も明らかとなったが, これらの課題解決に向けた取り組みを地域コミュニティー再構築の一環として展開することが重要と考える。
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© 2015 一般社団法人 日本農村医学会
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