日本農村医学会雑誌
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研究報告
全国厚生連病院を対象としたステロイド性骨粗鬆症の管理に関する調査
宇野 智江野村 賢一石川 茂樹余語 鎮治金山 康秀
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2018 年 67 巻 2 号 p. 144-

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抄録

 ステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドラインの遵守率は20%台と推測されているが,医原性である同症の管理と治療に薬剤師の職能を活かすことができるのではないかと考え,全国厚生連病院102施設を対象としてアンケート調査を実施した。本調査の目的は,各施設の実態を明らかにすることと,骨粗鬆症リエゾンサービスやガイドラインの啓発とした。回答数は67件(回収率65.7%)で,骨粗鬆症マネージャーを有する施設は6施設(9%)であった。3か月以上ステロイドを処方されている患者を薬剤部で把握している施設は7施設(10%),薬剤師が骨粗鬆症治療薬の処方提案を行なっている施設は23施設(34%)であり,その7割の施設で提案はほぼ受け入れられていた。骨粗鬆症マネージャーを有する施設は1割に満たなかったが,3割を超える施設でステロイド性骨粗鬆症から患者を守るべく処方提案が行なわれていた。そして,薬剤師の提案は比較的医師に受け入れやすいこと,7割の薬剤長がガイドラインの遵守率向上のため薬剤師が重要な役割を果たすことができると考えていることが明らかになった。

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© 2018 一般社団法人 日本農村医学会
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