抄録
医薬品の使用において,安全な環境を整備しリスクを低減する体制の確保が求められている。当院のアイソトープ検査では放射性医薬品の使用における運用体制が十分ではなく課題となっていた。これを受け,放射線を管理・使用する診療放射線技師と医薬品の安全管理をする薬剤師が協働し,当院の放射性医薬品の調製・管理に対する運用体制を検討した。「放射性医薬品取り扱いガイドライン」に準じて,医薬品の見直し・チェックリストの作成・作業環境の整備等に取り組み,リスクを低減する体制を構築した。他の職種と協働して安全管理・安全使用の体制の見直し・改善を図ることにより,ダブルチェックによるリスクの低減と日常業務で慣習化していた作業環境の改善が可能となった。当院で行なった取り組みを報告する。