日本農村医学会雑誌
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症例報告
ヤマビル咬傷により偽リンパ腫を形成し,色素性痒疹が誘発された1例
前田 学
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2021 年 70 巻 2 号 p. 156-160

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抄録
 症例は65歳,男性。初診の6か月前より下顎と左下腿2個所,計3個所に硬結が出現し,1か月前より全身各所に丘疹が散発したとの主張で受診した。下顎部に示指頭大のやや軟弱に触れる硬結と左下腿に2個のやや硬く触れる大豆大硬結が見られ,色素沈着を伴っていた。硬結部生検の病理組織所見では真皮の中層から下層の全層性に中間型から中型の密な細胞浸潤巣が認められ,一部は皮下脂肪組織にも波及し,リンパ球を主とする小円形細胞と多数の好酸球が混在していた。免疫染色ではCD4,8陽性細胞が混在し,CD30陽性の大型リンパ球細胞は認めなかったため,偽リンパ腫と診断した。再診2か月後より躯幹等に色素性痒疹が出現し,ミノサイクリン投与がある程度奏効した。偽リンパ腫と色素性痒疹共にヤマビル咬傷による反応性の皮膚障害と考えられた。
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© 2021 一般社団法人 日本農村医学会
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