2022 年 71 巻 1 号 p. 41-45
心臓超音波検査において,壁運動評価は目視による主観的評価を必要とするため,検者間で差が生じやすいと言われている。心臓超音波検査に従事する臨床検査技師を対象に経験年数の多寡により2群に分け,保存動画から得られた心エコー図における左室壁運動評価をスコア化して比較した。経験が多い群ではスコアに技師間の違いを認めなかったが,少ない群では有意に違いが認められ,3か月間のトレーニングにより違いを認めなくなった。経験の浅い技師でもトレーニングによって比較的短期間で平準化を期待できることが示唆された。