日本農村医学会雑誌
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症例報告
非典型的なてんかん発作型を呈した低悪性度脳腫瘍の乳児例
黑岩 尚之, 高橋 孝治, 白井 謙太朗, 高橋 翔太, 廣田 晋, 山本 信二, 渡辺 章充
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2023 年 72 巻 4 号 p. 325-331

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抄録
 生後3か月頃から非典型的なてんかん発作で発症した低悪性度てんかん原性腫瘍(Lowgrade epilepsy-associated tumors/LEAT)を経験した。LEATは小児において症候性てんかんの重要な鑑別疾患である。初発症状は主にてんかん発作で,焦点発作が多いとされる。症例は「十数秒程度の両上肢の震えや顔色不良,反応が一過性に乏しくなる様子」を主訴に当科に紹介された。当科初診時,発育・発達は月齢相応で,発作時の動画からもてんかん発作は否定的であったが,発作時脳波でてんかん性異常波を認めた。その後,急激な頭囲拡大がみられ当院緊急入院となり,緊急ドレナージ手術と,待機的に開頭腫瘍摘出術を施行した。病理診断の結果,線維形成性乳児星細胞腫/神経節膠腫(desmoplastic infantile ganglioglioma/astrocytoma [DIG/DIA])と診断した。DIG/DIAはLEATの一群に含まれるが,症例報告の初発症状では頭囲拡大が多く,本症例のような非典型的なてんかん発作は見逃されている可能性がある。稀ではあるが緊急の対応を要することもあり,早期に鑑別すべき疾患と考える。
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© 2023 一般社団法人 日本農村医学会
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