日本農村医学会雑誌
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胃癌を合併した悪性黒色表皮腫の1例
永井 敬之鳥島 竜太郎中嶋 宏阿部 寿徳溝口 博本大河原 均藤富 豊明石 光伸
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2002 年 51 巻 1 号 p. 41-46

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抄録

症例は60歳女性。主訴は頸部, 項部, 腋窩部, 腹部, 陰部, 鼠径部の色素沈着および掻痒感で, 皮膚生検にて黒色表皮腫と診断された。上部消化管内視鏡検査にて胃体上部後壁にBorrmannIII型進行胃癌を認めた。胃全摘術を施行したが, 術後1年9か月後に癌性腹膜炎にて死亡した。黒色表皮腫は悪性腫瘍の合併率が高く, 特に胃癌との合併が多く報告されている。皮膚症状は胃癌の発見につながるもので, 黒色表皮腫に対しては, 特に胃癌の合併を念頭に置いた定期検診を行うべきであると考える。

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