抄録
リハビリテーション意欲が乏しく筋力増強効果の期待し難い高齢者膝関節疾患例を対象に長時間電気刺激療法を行い大腿四頭筋の筋力増強効果をみた.
内外側両広筋にそれぞれ陰陽極の表面電極を固定し120μsec,30Hzの漸増して一定値に至る矩形波の集合からなる刺激波形にて間歇的にtetanic contractionを起こさしめた.膝関節疾患4例・脊損3例の合計7例に1日2時間から夜間を含めた12時間の治療を平均77.6日間行った.
パネ秤りによる最大膝伸展力,この時の内外側両広筋のTotal Amplitude/secおよび筋肥大等の理学所見で経過を追い反対側と比較検討した結果,全例に有効と判定される結果が得られた.