1985 年 22 巻 3 号 p. 161-163
片麻痺のリハビリにおいて,無抑制膀胱による頻尿や尿失禁がリハビリの阻害因子となっている11症例に対して,Imipramine 30~75mg/dayの経口投与と0.25% Bupivacaine hydrochlorideを用いた仙骨裂孔ブロックを施行する新しい治療法を試みた.これにより,無抑制収縮の軽減と膀胱容量の増大を認め,11症例中7症例に改善をみた.
本治療法の適応は,無抑制膀胱で膀胱容量の減少があるが,尿路系に器質的障害や尿道括約筋のdyssnergiaがなく,残尿も少ない症例と考える.