リハビリテーション医学
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脳卒中のリハビリテーションと全身痙攣発作
松村 寧雄横山 巌岡崎 倫正
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キーワード: 脳卒中, 全身痙攣発作
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1985 年 22 巻 4 号 p. 190-196

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抄録
脳卒中慢性期のてんかん痙攣発作群(大発作)についてリハ医療上の特徴を検索した.
1) 痙攣群は対照群に比し,リハ医療後の到達ADLは低レベルに留まった.
2) 痙攣群のうち,右片麻痺の96.3%が失語症を伴い,左片麻痺の70.0%が失行・失認を伴っていた.
3) 痙攣群を59歳以下と60歳以上に分けると,前者に有意に多かった.
4) 痙攣群は対照群に比し,頭部X線CTで病巣が有意に大きかった.
5) 痙攣群には脳室拡大を示す者が多かったが,脳萎縮(peripheral type)は関係がなかった.
6) 痙攣群には皮質皮質下域に病巣の及ぶものが有意に多かった.脳梗塞ではMCA領域の損傷が約95%を占めていた.
7) 脳波に,てんかん波の特徴を表すものが少なかった.
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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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