リハビリテーション医学
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脊髄小脳変性症患者における立ち上がり動作の分析(第2報)
野手 とし子安藤 一也上田 敏
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1987 年 24 巻 2 号 p. 113-115

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抄録

脊髄小脳変性症(SCD)患者9名の立ち上がり動作について,離坐(S),急速重心前方移動終了(G),股伸展開始(H),膝伸展開始(K)の時間的関係を健常者10名のそれと比較検討した.
1) S,G,H,Kの出現パターンは,SCD群,健常群共に,K先行型,H先行型,KH同時型が多かったが,SCD群に「H-□-K型」が15.7%出現した(健常群0.8%).
2) 立ち上がりの条件にかかわらず,SCD群でΔSGHK時間が延長し,有意差を認めた(p<0.01).
3) SCD群のΔSGHK時間の延長には,Kのズレが大きく関与していた.
4) ΔSH時間は,立ち上がりの条件にかかわらずSCD群と健常群で有意差を認めなかった.

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© 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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