The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
Online ISSN : 1881-8560
Print ISSN : 1881-3526
ISSN-L : 1881-3526
原著
脳卒中回復期リハビリテーションへの栄養サポートチーム介入
—Functional Independence Measureを用いた効果検証—
笛吹 亘園田 茂鈴木 亨岡本 さやか東口 高志才藤 栄一
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 45 巻 3 号 p. 184-192

詳細
抄録

回復期リハビリテーション病棟での栄養サポートチーム(NST)介入効果をFIMを用いて後方視的に検討した.脳卒中患者304 名を対象にNST介入対象者を栄養強化群と減量群に分類し,各々をNST介入非対象者(非NST群)と比較した.FIM利得は栄養強化群17.3±15.9,非NST群16.7±12.5と両群に有意差はなかったが,FIM効率は栄養強化群0.20±0.19,非NST群0.27±0.19と有意差を認めた.入院時FIM得点が54点以下の患者ではFIM利得,FIM効率ともに両群に有意差を認めなかった.入退院時BMI変化とFIM変化の間で一定の傾向を認めなかった.栄養介入を要した栄養強化群は一般的には予後不良の群と判断されるにもかかわらず,非NST群と差がなかった今回の結果は,NSTという栄養介入が有用であった可能性を示唆している.

著者関連情報
© 2008 社団法人 日本リハビリテーション医学会
次の記事
feedback
Top