The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『歩行再建への挑戦』
脳からみた歩行再建
宮井 一郎
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2016 年 53 巻 1 号 p. 54-59

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抄録
 ヒトの二足歩行は,大脳皮質-基底核ループおよび下位の脳幹,小脳,脊髄のlocomotor centerにより階層的に制御されており,環境変化対応のための歩行調整から定常速度での自動的歩行まで可能となる.階層的制御は片麻痺歩行の回復にも有利で,麻痺が重度でも,上肢に比較して機能的自立が達成しやすい神経基盤の一つである.片麻痺歩行の回復過程において,運動前野などの運動関連領野の動員,一次感覚運動野活動の対称化,定常歩行時の脳活動低下などが,運動麻痺の重症度やその改善度に応じて観察される.このような脳活動変化と歩行やバランス機能改善の因果関係を検証し,治療効果を増強するためにneuro-modulation技術と歩行やバランス練習を併用する試みが始まっている.
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© 2016 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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