The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『歩行再建への挑戦』
急性期における早期より取り組む歩行再建
―脳卒中患者について―
高橋 秀寿中里 康子
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2016 年 53 巻 1 号 p. 6-11

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抄録

急性期脳卒中患者の下肢麻痺に対するリハビリテーションを行う場合,早期からの長下肢装具や体重免荷トレッドミルなどを用いた立位歩行訓練を行うことで,機能障害としての麻痺の改善,歩行機能の改善だけでなく,日常生活動作の自立度の改善,心臓血管フィットネスの改善にも,有意に寄与することが報告されている.この歩行機能改善のメカニズムとして,筋電図を用いた報告でも,重度の下肢麻痺患者で立ち上がり動作でみられなかった下肢筋の筋放電が,歩行動作時のみに認められることから,脊髄に内在する中枢パターン発生器(CPG:central pattern generator)の関与が有力視されている.

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© 2016 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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