筋ジストロフィーは,進行性の筋力低下をみる遺伝性の疾患である.代表的疾患であるデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy,以下DMD)においては,集学的医療で生命予後が改善しているとはいえ,いまだ根治療法はない.ガイドラインによるDMD診療の均霑化が図られ,リハビリテーションは,運動機能障害進展抑制,呼吸機能維持,日常生活での工夫,社会参加など,病初期から進行期に至るあらゆる病期・領域で,患者の生涯に深く関わる一方,臨床試験基盤整備を背景に,国際共同試験での運動機能評価の確立を担う役割も求められている.