2016 年 53 巻 7 号 p. 520-523
脊髄小脳変性症は小脳性運動失調を主症状とする進行性の神経変性疾患である.運動学習に重要な小脳そのものが主病変部位であるが,これまで,リハビリテーション(以下,リハ)がどれくらい有効であるかについて十分に検討されていなかった.最近の研究から,短期集中リハにより,運動失調症状が改善し,その効果が半年~1年程度持続することが明らかになった.いかに長期的に機能改善を維持することができるか,あるいは,より重症な患者へ対応できるかなどが今後の検討課題である.