2017 年 54 巻 3 号 p. 201-204
人工膝関節置換術(TKA)術後のリハビリテーションは,術後合併症を予防しながら,術後早期から積極的な離床と日常生活活動(ADL)の獲得を図ることが必要である.さらに,TKA術後における機能回復に対して,適切かつ効果的にリハビリテーションを展開していくためには,個々の患者の病態や機能障害に対応したトレーニングや介入方法を選択していくことが重要である.具体的な方法としては,関節可動域や膝関節伸展筋力などの局所の膝関節機能に加えて,股関節周囲筋の機能や立位時の骨盤アライメントに着目した評価ならびに介入が必要である.