The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『リハビリテーション医療におけるジェンダーの視点』
高次脳機能障害
豊岡 志保須貝 緋登美菅野 真衣長谷部 久美本間 道子菊地 千佳佐藤 幸恵
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2017 年 54 巻 5 号 p. 347-350

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抄録

高次脳機能障害者は過去の調査でも男性に多いため,女性障害者の視点から検討されることは少ない.山形県高次脳機能障がい者支援センターの調べでは,女性を対象にした相談件数は20%未満と少なく,年齢が低く,相談内容は社会復帰や社会制度についての割合が多かった.また,男性より家族からの相談が多かった.併設の通所教室利用者も女性は20%未満であり,転帰では,自宅生活が多く,施設入所はなかった.就労や利用継続について男女差はなかった.今後は社会参加について積極的に支援していくとともに,結婚,出産や育児など,ライフイベントへの対応として女性向けのプログラムの作成を検討する必要があると考えられた.

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© 2017 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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