The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『電気刺激療法―最新の知見と展望―』
運動障害以外の疾患に対するエビデンスに基づいた電気刺激療法
木村 浩彰三上 幸夫牛尾 会澤 衣利子上田 健人
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2017 年 54 巻 8 号 p. 590-595

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抄録

リハビリテーション医学は物理療法(physical therapy)とともに発展してきた.電気刺激療法は物理療法の1つである.電気刺激療法は骨格筋に対して最初に臨床応用され,治療と機能回復に用いられている.治療を目的とした治療的電気刺激(therapeutic electrical stimulation:TES)と,機能回復を目的とした機能的電気刺激(functional electrical stimulation:FES)は厳密に区別される.電気刺激療法は,筋力増強や鎮痛,麻痺筋の機能制御などに使用されるが,運動障害以外にも創傷治癒促進や排尿機能改善,嚥下機能改善に用いられる.また,筋肉を刺激することで疑似的に運動した効果が得られ,糖や脂質代謝を活性化し,肥満や糖尿病,サルコペニア,寝たきり患者にも適応が拡大されている.

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© 2017 社団法人 日本リハビリテーション医学会
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