The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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特集『リハビリテーション医療におけるフレイル対策の実際』
代謝性疾患とフレイル
吉村 芳弘
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2023 年 60 巻 10 号 p. 871-879

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抄録

代謝性疾患は,生体内の代謝に関連する異常を指し,遺伝的,生活習慣,環境要因によって引き起こされる.これらの疾患は臓器や組織に影響を及ぼし,糖尿病や脂質異常症,肥満,骨粗鬆症などはフレイルと関連している.代謝性疾患によるフレイルのメカニズムは,炎症,栄養状態の悪化,運動能力の低下,神経変性,遺伝子の変化などにより惹起される.これらの疾患は転倒,日常生活動作(ADL)の低下,死亡といった悪影響を及ぼす可能性がある.代謝性疾患の予防と治療には,適切な食事,運動,ストレス管理,薬物療法などが重要である.フレイルの評価には統一基準はないが,日本版CHS(J-CHS)基準が広く用いられている.

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© 2023 公益社団法人 日本リハビリテーション医学会

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